鹿児島編(その1)

2012年10月

鹿児島空港に到着し、レンタカーに乗ったころにはもうすっかり日が暮れていた。霧島に宿泊したあと、大隅半島にある曽於郡へ向かう。山の合間をくねくねと走り、途中宮崎県を通過しながら数時間走ると、目的地に近づいた。

今回尋ねた圃場では、マンゴーや糖度の高いトマトなどを栽培している。マンゴーはアーウィン種だ。今は時期ではないため果実をみることはできなかったが、ぜひシーズンにハウスに来てみたい。一方、トマトは高床式の栽培方法をとっていて、味見をしたトマトはとても甘みがあり、多くの人に紹介したいと思わせる味だった。

宮崎県でマンゴーやライチを栽培する生産者にも出会い、栽培の様子などを聞いた。今ではすっかり有名になったマンゴーの産地でその栽培を極めているが、「これからはぜひ龍眼をつくりたいんです。あの味は素晴らしい。また、イチゴも勉強したい」そう語ってくれたその人は、とても同世代の人からは想像できないやる気とか、とても強い意欲を感じた。まさにパッションだ。今度ぜひ圃場を見せてください。そう挨拶し、その人は宮崎に向けて車を出発させた。

帰り道、秋の午後らしい、穏やかな気温とゆったりした雰囲気は、今回の新しい出会いを祝福してくれるような気がした。まるで自然に包み込まれているような感覚だった。

今晩の宿は海に面した場所にあり、大きく湾をかこむ地形がはっきりとわかった。ホテルへ着く一歩手前に海水浴場がある。そこへ降りてい道に石碑があった。神武天皇が東征に出発したといわれる地だ。

翌朝、指宿に向けて出発した。大隅半島南端からのフェリーを使う方法もあるが、便数が少ないので陸路で移動。桜島を中心にしてまるでコンパスでぐるっと円を描くような移動になった。途中までは畑の間を縫うように走り、ようやく海が見えてくる。鹿児島市内を経由し南下していく。左手には大きな桜島が見える。

産業道路をしばらく進むと道の駅いぶすきが出てきたので、立ち寄ってみた。地元の野菜や果物、海産物などさまざまあった。ドラゴンフルーツがあったので、ひとつ購入。熱帯果樹が豊富に作られている地域であることを実感した。

指宿では地植えやハウス栽培をしている状況を視察した。多くのレイシ(ライチ)の木や、ジャボチカバの木もある。ドラゴンフルーツやゴレンシ(スターフルーツ)など多くのトロピカルフルーツが栽培されている。マンゴーの圃場はハウスが何棟もつらなり、夏場のシーズンを迎えた時の様子が目に浮かんだ。

栽培状況や流通にかかわる話題など、多くの情報に触れた。帰り道、開聞岳がきれいにそびえ立っていた。北海道壮瞥で目にした有珠山を思い出した。ここにもランドマークがあった。